廃墟と無口な造形群

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神奈川県水力発電所廃墟 ―続・サイレント・ヒル―

date: 2013.09.13

category: 廃墟

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(神奈川県にある水力発電所廃墟を目指す!!川を渡ることになるため、前日に3coinsで購入したクロックスのニセモノを履き、ユニクロのジャージズボンをビショビショに濡らしながら対岸に上がった。静かな山中に、カポカポというクロックスのニセモノの足音が響き渡る・・・)

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山の中は、前日の雨のせいで湿気ていた。
夏の鬱蒼とした緑。缶コーヒーのゴミなどが落ちているのはどこぞから流れついたのか、誰かこの川を渡ってきた人が他にいたのか、更にもっと旧時代の忘れ物なのか。
少し歩くとすぐ目の前に、現れた。

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息を呑む。
さわさわと吹く風と曇天の透けて見える緑の葉。そこに埋もれるようにして、石壁。木造の建屋。
発電所の廃墟である。

「ポンポコポン・・・・」

と感嘆の言葉を漏らし、一歩一歩踏みしめるように中に入っていった。

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ガラーンと広がった空間。
残留物は何もない。
水を流していた大きなトンネル。
床にも大きな穴。試しに石ころを落としてみると、遠いところで「コーン」と乾いた音がした。

今回一緒に訪れたのは、廃墟マニアのお二人。サイト廃墟ちゃんねるの管理人様秋山楓氏と、サイト廃墟デフレスパイラル管理人様芝公園公太郎氏だポン。
楓氏は発電所の仕組みや歴史をよくご存知なので、調子に乗っていろいろ教えていただくと、漫然と眺めている景色に奥深みが出てきてとってもおもしろい。
発電所といえば埼玉県の水力発電所廃墟にも前に行ったことがあるけど、雰囲気が似ているのは仕組み上意味のあることなんだな。大きさとしてはこちらの方が小さいか。

芝公園氏は大きなトンネルに懐中電灯を持って一人入っていきしーんとなっている。外観もゆっくり見てみようと、楓氏とともに外に出る。入ってきたところとは逆側。雨上がりの太陽が心細げに曇天から覗いて辺りは白い光に包まれている。

もさもさもさ
ぴょこたん、ぴょこたん

つづく。。。。。


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