廃墟と無口な造形群

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【岩手県W発電所 01プロローグ】旅の心得

date: 2014.06.02

category: 廃墟

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こだぬきです。
東京も今日ついに30度を超えて、真夏の気配が漂ってるポンね。
そんな夏まっさかりに行った廃墟のエピソードを記録しておくポン・・・!
いろいろな甘さを飛び越えて、大きく成長した旅、と言っても過言ではない・・・。

目的地は、
岩手県W発電所!!

時は2013年7月。ちょうど1年くらい前のことになるポン。
初の遠征・・・観光ですら行った事のない東北は岩手。
そこに、
こだぬき史上最高の廃墟がある・・・!

旧水力発電所で、ネット等の情報や写真を見るにつけ憧れを抱いていた場所だったポン。
もちろん、最近もっぱら「たぬき界ではエース。むしろ天才だけど、人間界にくるとちょっと馬鹿」と名高いこだぬき一匹の力ではなく、今回は廃墟ツアーに精通した廃墟界パイセンらのお供というカタチで同行させてもらったのだポン・・・。

こだぬきや廃墟パイセンSの住まう関東圏内から、車でひたすら北上&北上。
運転免許すら持っていなく、ガソリン代の割り勘ぐらいしか役に立てそうなことのない状況から、一歩パイセンSのお役に立てることはないかと、数少ない人脈の中から、「つい最近車で岩手に行った」と言っている某小劇場の演出家に相談を持ちかけた。

演出家 食べ物だね、途中のサービスエリアで、その県の名物を食べるんだ。
たぬき おぉ!東北食べ歩きですポンね!いいSAありました??
演出家 どこだったかな。仙台らへんにいいとこがあった気がする。前沢牛とか、牛たんとか、なんか豚肉のやつが名物だったかな。
たぬき いいですポンね!おいしいもの食べながら行ったら楽しいポンですね!
演出家 うん。SAで結構豪華なコース出してて美味しかった。牛たんの定食とか、前沢牛御前みたいの食べたよ。ただ、高いけど。1500円くらいしたけど。

5~6時間決死の東北行を考えたら1500円の御前なんて安いもんじゃい。
よし。SAのいい感じのところなどをリサーチして、長距離ドライブの心安めに尽力するポン!!

と意気込みも新たに、当日へ向けてもろもろの準備を日々固めていったポン。
夏の盛りだから暑いだろうし、「よごれてもいい格好で来るように」言われていたポンが、どうでもいいTシャツにウインドブレーカーにGパンじゃなんだかせっかくの旅が味気ないし、おしゃれなストールのひとつでも巻いて行こうかなあなどと思っていたが、そこまで買い物に行く時間は持てず、結局いつもの首に手ぬぐいを巻くという農民スタイルで当日を迎えた。

早朝5時にパイセンSがお迎えにいらっしゃり、意気揚々車におじゃました。
「いっくぜっ 東っ北♪」などと歌いながらご機嫌である。

パイセンSもW発電所に行くのは久しぶりらしく(行ったことはあるらしいポン)車中にじわじわと気合のオーラが溢れているのを感じるポン。

環八から、東北道へ。ぐんぐん、ぐんぐん。目的との距離を狭めていく。

―途中、小さなPAに寄った。
コンビニが一個あるだけの簡易的なところだ。
パンとかおにぎりとかお茶とか、もろもろの食料を買い出す。

車に戻り、惣菜パンの袋をビリッと破くと運転席パイセンはエンジンをかけた。

「走りながら食べるポン?止まって食べないポン?」
「うん。撮影時間がもったいないからね」

Σ(; ・`д・´) !!

そぅか、相手はそう何度も行くことのできない東北のユートピア(もといデストピア)。早朝出発とは言え、日が暮れるまでの撮影と考えると、少しの時間も惜しんで向かうのが当然というところだポンね・・・!

目からうろこであった。
が、廃墟への熱い想いを考えれば当然のことであった。

なんだかいよいよと気が引き締まり、大変なところに行くのだと、助手席こだぬきもキリリと顔を引き締めた。

ブロロロロロロロ・・・・

・・・。

(ステーキ食べようとしててすいません・・・)

旅はまだ始まったばかりである。。。

―つづく


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