廃墟と無口な造形群

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【岩手県W発電所 07】雷鳴轟く水力発電所廃墟

date: 2014.11.11

category: 廃墟

ここまでの間に様々の苦難をポンポコ越え
山道を四つんばいでポンポコ登る技も
山でどうしようもなくなった時に
小用をポンポコ足す術
も身に着けた我の前に
W発電所は神格すら漂わす風体で現れた―

▼これまでのW発電所
【岩手県W発電所 01プロローグ】旅の心得
【岩手県W発電所 02】命の選択
【岩手県W発電所 03】底板の無い吊り橋
【岩手県W発電所 04】山と戯れること山の如し
【岩手県W発電所 05】パイセン、水を・・・水を下さい・・・
【岩手県W発電所 06】中腹の水路

外観に圧倒されしっとりと見惚れている間にも、雨は我々をどんどんしっとりとさせていくポンので、とにもかくにもと中に入ったポン。

内部にまでなぞのキノコがでろーんと自生している。1階と2階、それから地下に続く階段があるようだポン。

ところどころ機械を設置していたと思われる穴が開いていて、うっかりしていると落っこちてしまいそうな大きな穴もあるポン。

「うっかりしているなよ」

とパイセンから的確なアドバイスが飛ぶ。

忠告を胸にひと呼吸したのち、
濡れた重たい体でフロアを覗き込んだポン・・・

白い、大きな空間。

2階までの吹き抜けで、天井が高い。

飛び込んでくる緑。

あじさい?かな。白い花。たくさん咲いてたポン。

割れた窓。割れ残った窓。

・・・たぬきごときの小さな感動は、その大きな懐にすぅっと飲み込まれていくポン。
それをひたひたと胸に感じながら、じーんとその空間に沈み込んだ。

・・・なんだか泣きたくなるポン。

・・・いや、泣いてる場合じゃねえポン。

「(たどりつくまでに)結構時間かかっちゃったから、日没までの時間と、途中のサージタンクに戻って撮る時間も考えると15時か16時くらいには出よう」

というパイセンの言葉を思い出すと、今から3時間・・・弱。ぼやぼやしてるとあっという間だポンね・・・!

その時、窓がピカッと光ったかと思うとすぐにゴロゴロ・・ゴロゴロ・・・と地響きのような音が響き始めた。

本格的に暗くなる前に、まずは地下ッ

つづく。


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