廃墟と無口な造形群

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廃ダッジへの道のり

date: 2013.06.30

category: 廃墟

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こだぬきだぞお~!ポンポコポン!!!

・・・はいっ!

あー。
梅雨やねー。
前回書いたのは2月でしたか。。
年末年始で、鬼が、鬼と、戯れたり、追いかけられたり、
追い回したりしていたらもうすっかり夏が来るようですね・・・。みなさまはいかがお過ごしですか?ポン。

こだぬきはすっかり上述の鬼との追い回しあいでへたれ、使い古したスポンジのようになってじめっとした部屋の隅にて平らになり、移ろいゆく世の儚さを憂いていました。

まあ・・・嘘です。全部。大体自分、たぬきじゃありませんしね。しがない・・・社会の歯車のひとつですからね・・・ドロン。

先日、巷で噂の廃ダッジに行って参りましたーーー!!!

いろいろなサイトなどでみかけて気になっていた、廃・ダッジ
ある峠の真ん中に、古い車(ダッジ)が置き去られ、長い年月の間にその車の荷台部分を貫いて木が生えているというすごく気になる存在でしたポン。

廃墟サイトで検索するなどして、「大体このあたりだろう」とあたりをつけて、出発しましたポン。

メンバーは、大学時代の後輩松君と森君と西君と小生こだぬき。
4月も半ばを過ぎた花冷えの頃でした。
というのも、廃ダッジの荷台部分から生えている木は山桜だというまことしやかな噂を耳にしていたので(いろいろなサイトを見たけど、桜が咲いている写真を納めているサイトはひとつもなかったのです・・・!)是非、桜の咲いている姿を見たいと勇んで、しかし相手はそれなりの高度の峠の山桜。東京の桜が散り始めたぐらいがちょうどいいんじゃないかと、当たりをつけての日取りでした。

いざ、レンタルした軽で坂道をうねうねと登っていきます。

「なんか、天気怪しくない?」

―気が付くと、辺り一面を真っ白なモヤが取り巻いていました。

「ライトつけろよ・・・。あれかね、何か宗教上の問題でライトをつけないとか、あるのかね」

と運転手の松君は対向車に向かってモヤモヤと繰り返しつぶやきます。
つけろよ、ライト・・・ライトつけろよ・・・

そのくらい、モヤにまみれてすごく怖い路です。一寸先はモヤです。
そしてトンネルを抜けると・・・

THE・トンネルを抜けると雪景色!!

・・・なんたることか、4月ももう半ば過ぎだというのに、辺り一面すっかり真冬の雪景色だったのです!!!!

10cm以上積もっているであろう春の白雪。
水墨画のようになってしんと静まり返っている遠い山々の峰。
花冷えどころか花凍え。空気も凍てつく恐ろしい寒さです。

ハイキング気分のおしゃれスニーカーとウインドブレーカーに身を包んだ我々は、休憩所の駐車場にノーマルタイヤの車を止めて途方に暮れました。

「たぬき先輩、これはもう、無理です。諦めましょう」
苦渋の、しかし賢明な決断を下す後輩森君(長髪ひげ眼鏡)の一言。
「そうだね、また・・・リベンジしようポン・・・」
とたぬきのフリをして無念を紛らし、我々は廃ダッジへの道のりを断念したのでした・・・

その後、往路で見かけたなにやら美味しそうな和菓子屋さんに立ち寄り、絶品すぎる葛餅を堪能。
お店のお母さんからは「大変だったわねえ。この時期に雪が降るなんて七年ぶりよ・・・」と、にわかには信じがたい悪運を哀れまれ、我々は山を降りました。
通常タイヤで・・・雪道を、来る日のリベンジに向けて闘志を燃やしながら・・・

つづく。。。

★次回は、ただでは帰れぬと同日復路に立ち寄った謎の廃神社、「大丈夫っスよ。僕学者っスから」と言いながら神の扉を開ける松、ワイン博物館の妖しげなマネキン達、についてお送りします!ポンポン!


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